vivo第6号 「umu試験」ご紹介します。

vivo 2008年3月号(第6号)2008年3月1日 業務企画部発行

Ⅰ.試験の特徴

・本試験はSOS反応を利用しているため、Ames試験で測定不能なアミノ酸を多く含む食品等でも試験が可能。

・食品中に存在する芳香族アミン(Trp-P-1、Trp-P-2、MeIQ、Glu-P-1等)に対して高感受性を示す。

・短期間(1日)で試験が終了。

vivo6-1

インドール(青色)

Ⅱ.試験内容

1.使用菌株

NM2009株(ネズミチフス菌TA1535にumuC’-‘lacZ融合遺伝子とO-acethyltransferase遺伝子を導入した菌株)
菌株の特徴
①Ames試験菌株としての特徴を保持(膜変異(rfa変異)による透過性亢進、修復能欠損(unrB変異))
②SOS反応のためヒスチジンに影響されない(umuC’-‘lacZ融合遺伝子)
③芳香族アミン類に対し高感受性を示す(O-acethyltransferase遺伝子)

2.試験の原理

DNAへの損傷により誘発される一連のSOS遺伝子群のうち突然変異に直接関与しているumuC遺伝子の発現を、融合したlac遺伝子によるβ- galactosidase活性量として測定する

3.試験方法

使用キット:ウムラックAT(有限会社 蛋白精製工業)
陽性対照物質:AF-2(-S9)、2AA(+S9)

試験の流れ:

菌の前培養(3hr) → 96ウェルマイクロプレートに試料溶液及び菌液(代謝活性化の場合はS9mixを混合)を分注 → インキュベーション(2hr) → 発色基質液の添加(1hr) →反応停止液添加・吸光度測定(青色発色)

判定基準:溶媒対照の吸光度の2倍以上を示した場合に陽性と判定する。

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