NBR Study Navi 第102号 チオアセトアミドおよび肝臓X受容体アゴニストの投与による 短期間発症型非アルコール性脂肪性肝炎モデル

第 102 号 2025 年 3 月 5 日 営業企画部発行

スケジュール・試験方法

使用動物:マウス C57BL/6J
群 構 成:Control群(コーン油+DMSO/PBS, i.p.)
     TAA-100 群(TAA 100mg/kg+LXR-a, i.p.)
     TAA-200 群(TAA 200mg/kg+LXR-a, i.p.)
     CCl4 群(CCl4+LXR-a, i.p.)
誘発方法:HFD *負荷開始 16 日から 4 日に 1 回の頻度で、
     TAA あるいは CCl4 を腹腔内投与する(Control群はコーン油)。
     LXR-a は、TAA あるいは CCl4 の投与 3 回目の投与日から 1 日 1 回、
     5 日間で腹腔内投与する(Control群はDMSO/PBS)。
     * 高脂肪飼料(HFD):HFD-60,オリエンタル酵母工業株式会社

評価・結果

評価方法:血液生化学的検査、インスリン負荷試験、肝臓重量、肝臓の病理組織学的検査
インスリン負荷試験:TAA あるいは CCl4 の最終投与の翌日に実施する。インスリン投与前の血糖値からインスリン腹腔内投与後 120 分までの血糖値変動曲線より曲線下面積を台形公式で算出する。
病理組織学的検査:TAA あるいは CCl4 最終投与後 24 時間の採血後に肝臓を摘出し、標本を作製し観察する。

インスリン負荷試験の血糖推移

インスリン負荷試験の血糖推移のAUC

TAA または CCl4 最終投与後 24 時間における肝臓の H.E.染色, MT 染色および OR 染色像

チオアセトアミドを使用し、LXR-a を投与して高脂肪飼料を給餌することで、短期間(28 日間)で肝臓の線維化が発症。

論文は、2024 年 1 月 27 日発行の医学と薬理 81 号に掲載しております。
“チオアセトアミドおよび肝臓X受容体アゴニストの投与による非アルコール性脂肪性肝炎モデルの確立”

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