NBR Study Navi 第101号 ラット中大脳動脈閉塞再開通モデル
第 101 号 2025 年 2 月 5 日 営業企画部発行
スケジュール・試験方法
使用動物:ラット Crl:CD (SD)
群 構 成:Sham control (n=8)
Vehicle control (n=12)
Edaravone 3mg/kg (n=12)
MCAO処置:麻酔下でラットの右内頚動脈から右側中大脳動脈へ栓子を挿入し、中大脳動脈を閉塞させる。閉塞開始から 2 時間の内に前肢の屈曲がみられる動物を採用し、閉塞開始から 2 時間後に再開通する。
薬物投与:再開通直後および再開通後 30 分に Edaravone 3mg/kg を静脈内投与する(計 2 回)。
神経症状及び行動試験:Pre~Day35 の間に実施する。
萎縮率の算出:WinROOF を用いて脳の面積を計測し、計測値から萎縮率を算出する。
評価・結果
神経症状評価スケール(Bederson らの方法)
グレード 0:無症状
グレード 1:尾を持って床から約 1m 持ち上げたとき、前肢が屈曲する(他に所見がなければグレード 1)
グレード 2:床に置いて尾を保持し肩の後ろを横へ押すと抵抗が弱いが、回転はしない
グレード 3:床に置いて尾を保持し肩の後ろを横へ押すと抵抗が弱く、回転する
グレード 4:意識レベルの低下(自発運動の少ないものから昏睡まで)
グレード 5:死亡(投与後から神経症状の評価の間で死亡した場合)
右側 MCAO 動物は、左前肢の屈曲、左肩の抵抗が弱い症状、回転行動が引き起こされた。
中大脳動脈高速再開通モデルの急性期の評価については、NBR Study Navi 第74号をご覧ください。