NBR Study Navi 第56号 ミニブタ消化管の特徴

第56号 2021年5月6日 営業企画部発行

・消化管の長さがヒトに近い
・消化管pHがヒトに近い
・特定の部位に炎症を作製することが可能
・同一個体での経時的な大腸の観察が可能
 (内視鏡等の使用により)

修善寺分室は、AAALAC International による完全認証施設です。

消化管の長さ

イヌ ミニブタ ヒト
小腸 200 850 800
大腸 40 300 200

単位 : cm
(CiToxLAB Scantox Company 提供及びNBR資料)

消化管の通過時間

イヌ ミニブタ ヒト
0.8-1.5 1.0-1.3 1.2-2
小腸 - 3.7-4.3 3.0-4
大腸 18.5 24.9-44.4 33.5-61.5

単位 : h
Suenderhauf C, Pharm Res. 2013 Jan;30(1):1-15

消化管のpH

ラット イヌ ミニブタ ヒト
胃(空腹) 3.3-3.8 3.6-6.8 1.2-2.4 1.0-1.6
空腸 6.3-6.7 6.8-7.0 6.5-7.5 5.0-6.5
回腸 6.8 7.1 7.5 7.4
盲腸 7.9 - 6.3 5.9
結腸 6.7-7.1 7.0-7.4 6.5-6.6 5.5-7.0

(CiToxLAB Scantox Company 提供及びNBR資料)

胃内pH測定のための胃ろう設置

内視鏡で胃内にPEGチューブ挿入

胃ろう設置後の模式図

ミニブタ胃内pHの日内変動

オンラインセミナーのご案内

今回は、「中枢、腎臓、肝臓」をキーワードに2021年3月に開催された第94回日本薬理学 会年会においてポスター発表したモデルについて、「オンラインセミナー」として下記の通り配 信することにいたしましたので、ご案内申し上げます。
当社では、人への外挿性が高い疾患モデル動物の開発を挑戦し続けています。本セミナーが 皆様のご研究のお役立ていただければ幸いに存じます。
是非ご視聴ください!

5月27日(木) 15:00~16:00
「新しい薬効・薬理試験の確立を目指して 第94回日本薬理学会年会報告演題から~中枢、腎臓、肝臓~ 」

(1)テーマ:「糖尿病無菌マウスの認知機能評価」
〈セミナー概要〉
無菌マウスにStreptozotocin(STZ)を投与して糖尿病を発症させて無菌環境下で新規物体認知試験を行い、認知機能が変化するか調べました。その結果、無菌マウスの糖尿病モデルでは認知機能が障害されていることが確認され、認知機能を評価する試験条件が確立されました。

(2)テーマ:「急性腎障害後の腎線維化に対するagmatine及びpirfenidoneの影響」
〈セミナー概要〉
マウスの腎動静脈に虚血再灌流処置を行うことで急性腎障害を発症させ、その後、腎臓に線維化が発症するか調べました。また、同モデルにagmatineあるいはpirfenidoneを投与することで、腎臓の線維化を抑制するか調べました。その結果、急性腎障害後の腎線維化モデルが確立でき、pirfenidoneは腎臓の線維化に対して抑制効果を示しました。

(3)テーマ:「四塩化炭素及びT0901317誘導非アルコール性脂肪性肝炎モデルに対する Bezafibrateの作用」
〈セミナー概要〉
マウスに高脂肪飼料を給餌し、四塩化炭素及びT0901317*を投与することで、4週間で非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を発症するかを調べました。また、同モデルに、Bezafibrateを投与することで、肝臓の線維化を抑制するか調べました。その結果、NASHモデルが確立でき、Bezafibrateは肝臓の線維化に対して抑制効果を示しました。
(*T0901317:肝臓X受容体アゴニスト)

※セミナーの視聴には事前申し込みが必要です。
 申込方法:ホームページまたは、所定の参加申込書
 申込締切日: 2021年5月24日(月)

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