NBR Study Navi 第35号 老齢マウスを用いた認知機能評価試験
第35号 2019年8月1日 営業企画部発行
認知機能
試験系 | Middle-Aged | Old | |
---|---|---|---|
認知機能 | Y迷路 | 障害なし | 障害なし |
新奇物体認知(短期) | 障害なし | 障害傾向 | |
受動回避 | 障害なし | 障害なし | |
モーリス水迷路 | 障害あり | 障害あり | |
視覚 | ERG・VEP | 障害なし | 障害あり |
試験 | 実施週齢 | ||
---|---|---|---|
Adult | Middle-Aged | Old | |
Y迷路 | 8 | 52 | 78 |
新奇物体認知 | 9 | 53 | 78 |
受動回避 | 10 | 54 | 79 |
モーリス水迷路 | 12 | 56 | 81 |
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Middle-agedマウスは、視覚機能は正常範囲で、かつ弱い認知機能障害を示す。
⇒ 認知症モデルへの応用が可能
Oldマウスは、認知機能障害を示すが、視覚機能障害が見られるため、行動試験に適さないと考えられる。
Y迷路試験
前回進入していないアームに入った場合、記憶しているとし、前回進入していないアームに入った割合を短期記憶の指標とした。8分間自由に探索させ、交替行動率を算出した。
新奇物体認知試験
獲得施行は10分間、保持施行は5分間の探索行動を観察した。
受動回避試験
明所に入れて暗所に移動するまでの時間を測定した。獲得試行では暗所に入ると同時に電気刺激を負荷した。保持試行では電気刺激は負荷しなかった。カットオフは300秒とした。
モーリス水迷路試験
プラットホーム(ゴール)の位置は固定し、マウスがプラットホームに辿り着くまでの時間を測定した。プロープ試行は、プラットホームを撤去したプールにマウスを投入し、第4象限の遊泳時間を測定した。1日4回(午前・午後)、4日間の習得試行と5日目のプロープ試行を実施した。